微生物分離
特長
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目的に合わせた分離培養条件が選択可能
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食品、飼料、水や土壌、皮革製品など様々な検体に対応
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植物などの環境検体から乳酸菌や酵母など有用菌のスクリーニングに
概要
細菌、カビ、酵母を対象として、培養条件(好気、嫌気、高温、低温など)や芽胞菌、大腸菌、乳酸菌、酢酸菌、放線菌などの対象微生物をご指定いただき、目的に合わせた微生物を分離します。食品、飼料、水や土壌などの環境検体、また、微生物に汚染された日用品、皮革製品など様々な検体の取扱いが可能です。特殊な環境中に存在する微生物(硫酸塩還元菌や鉄酸化細菌など)の分離につきましては、別途、お問い合わせ下さい。
受入可能な検体
種類 | 必要量 ( 目安 ) | 備考 |
培養液などの液体 | 50 mL | 検体の劣化や微生物叢の変化を抑えるため、冷蔵でお送り下さい ( ただし、冷蔵に適さない微生物もあります)。 |
活性汚泥 | 50 mL | |
地下水などの環境水 | 100 mL | |
土壌など | 10 g |
解析の流れ
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培地作製
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塗抹作業
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培養
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釣菌・純化培養
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微生物区分の分類、分離株グルーピング、コロニー写真撮影
納品内容
試験項目 | 報告内容 |
微生物分離 | コロニー形態、細胞形態に基づいた微生物区分 ( 細菌・酵母・カビ) の分類 |
価格・納期
受注状況により、納期をご相談させていただく場合があります。
試験項目 | 単位 | 単価 | 目安納期 | ||
微生物分離 全コロニー対象 | 細菌 | 検体(条件) | 49,000 円 | ■細菌 : ■カビ ・ 酵母 : ■嫌気培養の場合: | |
乳酸菌対象※¹ | 55,000 円 | ||||
カビ・酵母 | 29,000 円 | ||||
微生物分離 目的コロニー 1 種選択 | 細菌 | 種(条件) | 17,000 円 | ||
乳酸菌対象※¹ | 23,000 円 | ||||
カビ・酵母 | 17,000 円 | ||||
上記の分離に、 | 目的コロニー1種を追加 | 細菌 | 種(条件) | + 8,000 円 | |
乳酸菌対象※¹ | + 8,000 円 | ||||
カビ・酵母 | + 7,000 円 | ||||
加熱処理(芽胞菌対象)※² | 検体 | + 7,000 円 | |||
凍結保存品 ( グリセロールストック ) 作製※³ 1 株あたり3 本以上の作製に限ります。 | 3本セット | + 14,000 円 | 19 営業日~ | ||
1本追加 | + 1,000 円 | ||||
凍結保存品 ( グリセロールストック ) 発送 | ドライアイス1式 | + 700 円 | |||
送料1式 | + 1,500 円 | ||||
スラント ( 斜面培養物 ) 作製※³ | 1本 | + 1,000 円 | 5 営業日~ | ||
スラント ( 斜面培養物 ) 発送 | 送料1式 | + 1,500 円 | |||
その他、 特定の微生物の分離 | 検体 | お問い合わせ下さい。 |
※1 乳酸菌は、分離株のグラム染色およびカタラーゼ試験を実施の上、グラム陽性・カタラーゼ陰性の微生物株を単離します。
※2 芽胞菌の分離を目的とする場合には、通常、芽胞を形成しない細菌を死滅させるために「80℃、10分」の加熱処理を行います。加熱温度および時間のご指定がある場合は依頼書などでご指定下さい。
※3 微生物株の安全性を担保するため、原則として同定済みの株を対象とします。
- 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】追加費用のご案内を参照下さい。
ご依頼前の同意事項
・ 分離には同定試験を含みません。分離株の近縁種の推定には、MALDI微生物同定試験やDNA塩基配列解析を追加でご依頼下さい。
・ 分離対象とする各微生物群で培地が異なる場合、培養条件ごとに別途費用が必要となります。また、同じ分離対象であっても、培養条件数ごとに費用が生じます。
・ 分離株は、純粋培養の状態では著しく生育活性が落ちることもあります。このような純粋培養の困難な微生物株では、分離株の返送および微生物試験を追加することができないこともあります。
・ ご依頼前の同意事項(共通)を必ずご確認下さい。
・ 検体の生育性の有無や培養時間は、その菌の性状に依存します。当社は試験の遂行に最善の努力を払いますが、実施の確実性を保証するものではありません。
・ 培養条件や培養スケールの違いにより、菌株の性状が変化する可能性があります。これらの試験結果への影響について、当社は保証するものではありません。
・ 培養は、お客様のご指定、または当社で適当と判断した培養条件で行いますが、十分な生育が得られることを当社は保証するものではありません。
・ 自家調製培地を使用しています。培地性能試験は実施しておりません。
・ バイオセーフティレベルは、細菌「日本細菌学会バイオセーフティ指針」、カビ・酵母「Atlas of clinical fungi」または「各微生物株保存機関の情報」 を採用しています。他の機関や海外の情報とは異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、各微生物種に対し定められています。報告書で示すバイオセーフティレベルは目安であり、検体自体のバイオセーフティレベルを示すものではありません。
・ 取得できる分離株は、当該試験時における検体の状況や培養条件に基づきます。同一の検体、培養条件で分離を行ったとしても、同一の菌株が取得できる保証はございません。
・ 培養条件により、分離される菌種、菌株数が異なる可能性があります。検体中のすべての菌株を取得することを保証するものではありません。
・ 同一菌種でも異なったコロニー形態、性状を示すことがあります。別種として分離した株が、DNA塩基配列解析等で同一菌種と同定されることがあります。