アンプリコンシーケンス解析用データベースの更新
◎ NGS-DB-BA version 19.0
◎ RDP Classifier version 2.14
解析用データベースが新しくなりました
これに伴い、2025年10月より順次、新しいデータベースを用いて解析結果をご報告いたします。
NGS-DB-BA version 19.0について
新しい解析データベース「NGS-DB-BA version
19.0」は、当社微生物同定システム「ENKI®」のDB-BA version 19.0
(収録数: 3778属、20974種、450亜種)
をアンプリコンシーケンス解析用にカスタマイズしたデータベースです。
NGS-DB-BA version 19.0に収録された細菌・アーキア基準株の16S
rDNA塩基配列は、2025年4月までに記載・再分類された最新の分類体系に基づいています。
RDP Classifier version 2.14について
RDP Classifier version
2.14では、2023年に公開された細菌およびアーキアの最新分類情報を反映した学習用データセット(トレーニングセットNo.19)に更新されております。本アップデートでは、新たに記載された分類群や、近年の命名法における主要な変更が反映されています。登録されている配列数は24,642件、種数は19,074種、属数は3,903属となっており、前バージョン(No.18)と比較して、種数で2,313種(13.8%増)、属数で668属(20.6%増)の増加が見られます。
詳細は、以下の文献をご参照ください:
https://journals.asm.org/doi/10.1128/mra.01063-23
最新の微生物分類体系について
分類階級 | 説明 | 例 | データベース |
---|---|---|---|
Domain | 最上位の分類階級 | Archaea、Bacteria | NGS-DB-BA version 19.0 |
Kingdom | 複数の帰属分類群名が設定 | Bacillati など | NGS-DB-BA version 19.0 |
Phylum | 複数の帰属分類群名が設定 | Acidobacteriotaなど |
NGS-DB-BA version 19.0 RDP Classifier version 2.14 |
種名の併記またはグループ名の記載 (NGS-DB-BA version 19.0)
NGS-DB-BA version
17以降、一部の分類群では、より精確な微生物群集の把握を目的として、「種名の併記」や「グループ名(例:Escherichia
coli/Shigella や Bacillus cereus group
など)」で表示されるようになっています。
その詳細は、以下の表にてご確認いただけます。
今後のデータ解析について
最新の分類体系によるアンプリコンシーケンス解析をぜひご利用ください。
すでに、
・「NGS-DB-BA version 17.0」
・「RDP Classifier
version 2.13」
で解析したデータも、
・「NGS-DB-BA version
19.0」
・「RDP Classifier version 2.14」
で再解析することが可能です(※再解析費用がかかります)。
ご希望があれば、旧バージョンでの解析も引き続き対応可能です。
なお、「NGS-DB-BA version 16.0」および「RDP Classifier version
2.11」による解析はサポート対象外となります。
詳しくはお気軽にお問い合わせください。
試験に関するお問い合わせ