保存アンプル作製・微生物株保管管理
特長
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微生物株の長期保管に最適
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特許・微生物株保存機関への寄託に適合
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保管管理は微生物資源の消失リスクを考えた非常時の備えにバックアップ保管として利用可能
概要
保存性やコスト面に優れたL-乾燥法を用いた保存アンプル作製を行います。
L-乾燥法による保存アンプルは、2 0年間の特許期間中、特許微生物株を維持しなければならない条件に適合する方法として、特許微生物寄託センター(NPMD) が採用しています。
当社が作製する保存アンプルは、日本国内における特許微生物株の寄託先である特許微生物寄託センターの規格サイズに適合します。なお、特許微生物寄託センターへの寄託には、1株あたり10本以上が必要となります。
作製した保存アンプルの品質確認として、作製した保存アンプル中の微生物株の生育性、コロニーの性状に基づく純粋性の確認に加え、お預かりした検体と作製した保存アンプルに封入された微生物の同一性を確認の上、納品します。
当社では保存アンプルおよび凍結保存品 (グリセロールストック) の保管や、保管微生物の生存確認試験などのサービスも行っています。複数の施設、地域で微生物を保管することは、災害時の消失リスクを低減する上でも有用です。
アンプル封入前後の同一性確認は、MALDI-TOF MS法 (以下、MALDI法) またはDNA塩基配列解析により行います。
放線菌を除く細菌および酵母はMALDI法で行います。一方、放線菌およびカビは生育段階により異なる細胞構造を形成し、各段階で発現するタンパク質が異なり、MALDI法による同一性確認が不向きなことから、DNA塩基配列解析による確認を基本とします。なお、どちらの方法で確認作業を行うかにつきましては、当社にお任せ下さい。
作製した保存アンプルの生育性および純粋性を確認するための復元確認は、「作製直後」または「37℃で2週間保存後」のどちらかをご選択いただけます。「5℃で約10~20年間の保存」に相当する「37℃で2週間保存後」の復元確認(加速保存試験) を実施することにより、長期間での保存性を推定することが可能です。
▼ 保存アンプル
アンプルの開封を安全に行うことが可能なアンプルカッターもご用意しております。
▼ アンプルカッター
受入可能な検体
カテゴリー | 種類 | 備考 |
細菌 | ・平板培養物 1 枚 ・斜面培養物 1 本 | 当社での培養確認を必須とします。 |
作業の流れ
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培養
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集菌
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分注・真空乾燥
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熔封
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加速保存試験・開封確認
価格・納期
製品 | 単位 | 単価 ( 税抜 ) | 目安納期 | ||
保存アンプル作製 (L- 乾燥法※¹、²) | 細菌 ( 放線菌除く )・酵母 (MALDI 法での同一性確認が適する微生物株※³) | 5 本 / 株 | 株 | 54,000 円 | 作製直後: |
10 本 / 株 | 株 | 72,000 円 | |||
20 本 / 株 | 株 | 109,000 円 | |||
30 本 / 株 | 株 | 145,000 円 | |||
放線菌※⁴・カビ (DNA 塩基配列解析での同一性確認が適する微生物株 ) | 5 本 / 株 | 株 | 104,000 円 | 作製直後: | |
10 本 / 株 | 株 | 120,000 円 | |||
20 本 / 株 | 株 | 154,000 円 | |||
30 本 / 株 | 株 | 187,000 円 | |||
追加 1 本 / 株 ( 上記、 同時作製時に限る ) | 株 | お問い合わせ下さい。 | |||
凍結保存品 ( グリセロールストック) 作製 (1 株あたり3本以上作製します ) | 3 本セット | 株 | 14,000 円 | 19 営業日~ | |
1 本追加 | 株 | +1,000 円 | |||
凍結保存品 ( グリセロールストック) 発送※⁵、⁶ | ドライアイス | 1 式 | + 700 円 | ||
送料 | 1 式 | + 1,500 円 | |||
スラント ( 斜面培養物) 作製※⁷ | 1 本 | 株 | 1,000 円 | 5 営業日~ | |
スラント ( 斜面培養物) 発送※⁵ | 送料 | 1 式 | + 1,500 円 | ||
微生物株保管管理※⁸ | 微生物株保管管理 1 年 ( 保存アンプルや凍結保存品の作製費は含みません ) | 株 | 12,000 円 | - | |
微生物株保管管理 1 ヶ月 ( 保存アンプルや凍結保存品の作製費は含みません ) | 株 | 1,000 円 | - | ||
復元確認試験 ( 微生物保存期間中に復元確認試験を行い、生存試験結果を報告します ) | 株 | 10,000 円 | 10 営業日 | ||
アンプルカッター | 個 | 24,000 円 | 10 営業日 |
※1 L-乾燥法で作製した結果、生残性が低いなど、当方法での作製が困難と考えられる場合は、凍結保存または凍結乾燥法での作製を提案する場合があります。この場合、追加費用が発生することがあります。
※2 過去、当社でDNA塩基配列解析を行った放線菌・カビの検体でご依頼の際、シーケンスデータをご提出いただいた場合に限り14,000円(税抜) を減額します。
※3 MALDI法に適していない分類群は、DNA塩基配列解析に変更することがあります。
※4 放線菌は「Streptomyces 属に代表される菌糸状の形態を示す細菌」を意味します。
※5 グリセロールストック、スラントの発送には、送料 (クール便) が必要です。
※6 グリセロールストックの発送には、ドライアイス費用が別途必要です。
※7 スラントによる継代培養保存を希望される場合には、別途ご相談下さい。
※8 保存アンプルの最大保管数は1株あたり30本まで、グリセロールストックの最大保管数は1株あたり8本までです。
ご依頼前の同意事項
・ 安全性を担保するため、菌種名が明らかな株を対象とします。
・ 微生物株保管管理は、保存品の他に、バックアップとしてグリセロールストックを作製して保管します。
・ 微生物株保管管理期間中に生存確認や培養品が必要となった場合、有償にて微生物株の培養・生育試験を実施します。
・ 常用培地以外の培地や嫌気条件での培養などをご指定の場合、追加費用が必要となります。【ガイド】 追加費用のご案内をご参照下さい。
・ 保存アンプルおよびグリセロールストックのサポート期間は、納品後1ヶ月とします。
・ サポート期間内に保存アンプルおよびグリセロールストックの破損、不足、不良がないことをご確認下さい。また、納品時に復元確認用の予備品1本を追加して納品しますので、予備品により封入された微生物株の生育性および純度をご確認下さい。もし、疑義や問題などがありましたら、このサポート期間内に当社営業部にご連絡下さい。ご連絡のない場合は検収いただいたものと判断します。
・ 作製した保存アンプルおよびグリセロールストックを当社にて保管管理する場合は、復元確認用の予備品1本のみを納品します。
・ 保存アンプルおよびグリセロールストック作製後の微生物株の代謝活性、生菌数、性状などの保証はしません。
・ 液体培養物や微生物の複合系からのご依頼など同一性確認ができない検体は、当社の保証が困難となるため原則お断りします。
・ 検体の帰属種、性状、安全性、培養条件、胞子形成の状態などによっては、保存アンプル、グリセロールストックの作製ができないことがあります。
・ 保存アンプル作製に適した培養や復元確認作業には、培養条件に関わらず時間を要することがあり、特許出願などに関わる作製日のご希望にはお応えできません。予定納期遅延に伴う損害について、当社は賠償する一切の責任を負わないものとします。
・ ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。
・ 検体の生育性の有無や培養時間は、その菌の性状に依存します。当社は試験の遂行に最善の努力を払いますが、実施の確実性を保証するものではありません。
・ 培養条件や培養スケールの違いにより、菌株の性状が変化する可能性があります。これらの試験結果への影響について、当社は保証するものではありません。
・ 培養は、お客様のご指定、または当社で適当と判断した培養条件で行いますが、十分な生育が得られることを当社は保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、細菌「日本細菌学会バイオセーフティ指針」、カビ・酵母「Atlas of clinical fungi」または「各微生物株保存機関の情報」 を採用しています。他の機関や海外の情報とは異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、病原体の危険度レベルに基づく分類です。結果に報告されるバイオセーフティレベルは、当社がその安全性(危険性)を保証するものではありません。
・ バイオセーフティレベルは、各微生物種に対し定められています。報告書で示すバイオセーフティレベルは目安であり、検体自体のバイオセーフティレベルを示すものではありません。
・ 保存アンプルおよび凍結保存品は作製後に代謝活性、生存性、性状などが変化することがあります。
・ 保存アンプルの加速度試験(37℃、2週間保持後の開封試験)は長期保管後の生育性を擬似的に確認する試験ですが、保持可能な年数を保証するものではありません。
・ 加速度試験(37℃、2週間保持後の開封試験)をしていない保存アンプルは、長期保管後の生育性について言及できません。
・ 微生物株によっては、保存アンプルおよびグリセロールストックでの長期保存に適さないことがあります。
・ 復元確認試験は、純粋性・生育性の有無の確認のみとし、「生育性の低下」、「生菌数の減少」、「形態・性質の変異」などはサポートの対象外となります。
・ 複数の微生物の混成体である複合微生物系の検体で保存アンプルおよびグリセロールストックを作製する場合、復元確認試験は生育性の確認に限ります。なお、復元確認試験では検体に含まれる微生物の混成比率の保証はしません。
・ 復元確認試験にて著しい「生育性の低下」がみられる場合は、復元確認結果と代替保存方法の提案をご連絡し、それまでに行った作業の費用全額をご請求します。
・ お預かりした検体と作製した保存アンプルに封入された微生物の同一性の確認は、MALDI法またはDNA塩基配列解析によります。同一性確認は、適した方法を当社にて判断、選択します。
・ 微生物株保存管理は、前払い方式として、微生物株保管管理 1年の保管費用は、年度末 (3月末) に翌年度分 (当年4月~翌年3月分) の総計をご請求します。契約期間内において、途中解約された場合、費用は返金しません。
・ 微生物株保存管理の場合、お客様とのご連絡が1年以上に渡り不通、または微生物株保存管理費用の入金の確認ができなかった場合、保管期間が終了したものとして滅菌処分します (ご異動の際には、必ず「お客様登録内容」の変更をお願いします)。
・ 微生物株の復元確認試験は、保管管理している微生物株の1本を開封し、培養を行います。開封により、残り本数が2~3本となる場合には、安全保管のために改めて保存アンプルまたはグリセロールストックの作製をお願いします。