微生物同定システム「ENKI ®」- 相同性検索、系統解析ソフトウェア –

特長

  • 専門的な知識不要の自動解析機能搭載 (分子系統解析まで実施)

  • 微生物同定に有効なデータのみで構成

  • 細菌・カビ・酵母の2種類のデータベースを用意、定期的に更新 (細菌は更新時、新種の登録や移籍に対応)

  • 細菌のデータベースは既知種の80%以上の基準株を収録 (17,000種以上)

  • 細菌は16S 全長 (Full) の解析に対応

  • カビ・酵母はITSおよびD1/D2の解析に対応

  • ユーザーデータベース構築、検索機能搭載、「微生物同定データベース」と同時解析可能 (過去データと比較解析可能)

  • バイオセーフティレベル出力により、安全性評価が簡単

概要

DNA塩基配列解析では、国際塩基配列データベース (INSD:DDBJ/ENA/GenBank) の利用がほとんどですが、膨大なDNA塩基配列データが蓄積されているために、微生物の同定に有効なDNA塩基配列データを選択するには多大な手間と時間を要します。また、微生物分類学の専門知識がなければ、微生物の同定が難しいケースが多々あります。
当社では国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJ (DNA Data Bank of Japan) センターのご支援により、微生物同定に有効なデータを収集したDNAデータベース「微生物同定データベース」を構築し、当社が開発した系統解析を簡単に行うことができる微生物同定ソフトウェア「ENKI®」とあわせて販売しています。
本システムは、解析メニューのボタンが解析手順に沿って並んでいますので、専門知識のないお客様でも簡単に操作可能です。また、解析したい塩基配列を複数選択し、相同性検索から系統解析までを自動で行うことも可能です。
微生物同定データベースは、学術論文などを参考に精査したDNA塩基配列データで構成されています。バージョンアップは定期的に行い、新種提唱された種の基準株やタイプ由来株のDNA塩基配列データを追加するほか、国際塩基配列データベースに未登録の種の基準株やタイプ由来株については、必要に応じて当社が独自にDNA塩基配列を解析し、微生物同定データベースに追加しています。

■分かり易い相同性検索結果
学名、株名、国際塩基配列データベースのアクセッション番号、相同率、バイオセーフティーレベルが表示されます。検索結果をPDF形式で保存可能です。
微生物同定システム「ENKI®」

■近縁種の同定が容易
系統樹を描くことで、相同率の比較だけでは理解しにくい近縁種との系統関係を明確にします。系統樹はPDFなどのファイルで保存可能です。
微生物同定システム「ENKI®」

 

解析の流れ

使用方法の動画

製品仕様

動作環境
日本語版 Windows®10, 11 /64bit / CPU 2GHz以上 /メモリー 2GB以上 / HDD 1GB以上

使用制限
「ENKI®」は論文発表以外の研究または品質管理目的のみ利用可能です。
医療や臨床診断、解析受託目的ではご利用いただけません。

機能一覧

仕様

備考

複数塩基配列の一括読込

複数の塩基配列データの一括読込が可能です ( ドラッグアンドドロップで入力可能) 。

ユーザーデータベース

お客様独自のデータベース構築が可能です。
検索対象をご選択いただくことにより、相同性検索から系統樹作成までの解析が可能です。

複数のデータベースに対する相同性検索

当社が構築した「微生物同定データベース」に対する相同性検索に加え、お客様が構築したユーザーデータベースも併せて指定することで、同時解析が可能です。

マルチプルアライメント/系統樹作成

複数の任意配列を加えての系統解析が可能です。
ユーザーデータベースのデータも解析可能です。
アウトグループを自動選択にすれば、どなたでも系統樹作成が可能です。

自動解析

複数のデータを選択し、相同性検索から系統樹作成まで自動解析が可能です。

インターネット BLAST

インターネットに接続できる環境下で、国際塩基配列データベースに対する相同性検索が可能です。

価格

製品

単位

価格 ( 税抜 )

微生物同定ソフトウェア

「ENKI®」※ ( 永年ライセンスを含む)

600,000 円

微生物同定データベース

( ご利用には年間ライセンスが必要です )

細菌用 “DB ‐ BA”

120,000 円

カビ・酵母用 “DB ‐ FU”

240,000 円

年間ライセンス

細菌データベース用 “DL ‐ BA” 

1PC

120,000 円

カビ・酵母データベース用 “DL ‐ FU” 

1PC

120,000 円

※ 国際塩基配列データベースを利用した相同性検索は、インターネット接続ができないPCではご利用できません。

・ 微生物同定データベースの更新 (アップデート) には、最新版のデータベースの購入が必要です。
・ BAは細菌を意味し、FUはカビ・酵母、きのこを意味します。
・ DBはデータベースを意味し、DLは年間ライセンスを意味します。
・ DB-BAには、16S rDNA領域のデータベースを収録しています。
・ DB-FUには、rDNAのITS領域と28S (26S) rDNA領域(主にD1/D2領域)の2種類のデータベースを収録しています。
・ 「ENKI®」は当社の登録商標です。

無料トライアルについて

無料トライアルをご利用いただけます。詳細はお気軽にお問い合わせください。

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ご依頼前の同意事項

・ アップデートの時期や製品仕様は予告なく変更することがあります。
・ ご依頼前の同意事項 (共通) を必ずご確認下さい。
・ 報告の内容は、データベースの作成時点のものとなり、報告時において最新の情報と異なる場合があります。
・ バイオセーフティレベルは、細菌「日本細菌学会バイオセーフティ指針」、カビ・酵母「Atlas of clinical fungi」または「各微生物株保存機関の情報」 を採用しています。
・ ソフトウェア上で作成できる分子系統樹は、簡易的に菌種を推定することを目的としています。学会や論文発表の目的での利用はお客様自身での判断が必要です。