地域活性化における乳酸菌・酵母の分離について
乳酸菌・酵母の分離
地域活性化の一つとして、地域で植生する食経験のある植物や農作物(花、果実など)、または伝統的な食品から乳酸菌や酵母などを分離し、特産品として食品や飲料の開発が行われています。乳酸菌はヨーグルト、ぬか漬けや漬物、酵母は日本酒、ビール、ワインなどのアルコール発酵やパン生地の発酵の際に活躍する微生物です。私たちは知らず知らずの内に発酵食品に含まれる乳酸菌や酵母を口にしています。
微生物とその生育環境により発酵時に生み出される成分とその生産量が異なることから、その土地や風土の違いで風味や香りなどの異なる特徴的な商品が生み出されます。桜から分離された酵母を用いた日本酒(山口県、青森県)の他、岐阜県、長野県、静岡県、沖縄県などでは地域乳酸菌を利用し、製品化・実用化に向けた研究が進められています。
分離した乳酸菌や酵母を食品利用する際には、安全性の担保は不可欠です。まずは微生物を同定することで様々な情報(利用例や病原性など)を得ることが重要と考えます。
分離後の当社おすすめ追加試験
当社では皆様のご要望に応じた以下のような試験をご用意し、乳酸菌や酵母等の有用微生物の同定、ご目的に応じた特性解析及び保存・保管までをトータルにサポートいたします。
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1) MALDI(MALDI biotyper)によるスクリーニング(2コロニー以上)
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2) Standard解析
・DNA塩基配列解析、コロニー像と細胞の顕微鏡写真をセットにした分析項目となります。
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3) 生理性状試験による特徴づけ
・乳酸菌 :各基質の発酵能、乳の凝固性、耐塩性、溶血性など
・酵母 : 各基質の発酵能、耐塩性、アルコール耐性、各種糖の資化性(利用能)など -
4) 保存品の作製および保管(アンプル、グリセロールストック)
微生物分離(乳酸菌、酵母)
・乳酸菌分離(グラム染色観察、カタラーゼ試験を含む)
・酵母分離(顕微鏡観察による確認作業含む)